合格率の高い願書を提出できるよう重視する項目について簡単にご紹介いたしま
す。
願書の評価項目
アメリカの大学は、ホリスティック・レビューとして、合否の判定に成績以外の
様々な条件を考慮するところがほとんどです。University of Californiaの場合でも
、合計で14種類の評価項目があります。もちろん普段の成績とSATテストのスコ
アがもっとも重要な要素ですが、それ以外に部活、社会奉仕、学校以外での勉強
の機会(オンラインコース、コミュニティ・カレッジのコース、サマーキャンプ
など)、長く続けてきた活動(音楽、美術、スポーツなど)、競技の経験(AMC
やAIME、Science Fair)なども含めて、自分の興味の対象を積極的に追求する意
欲と学習に対する興味、他者と社会のために奉仕できる精神、問題解決能力など
が重視されます。成績とテストスコアが7割、その他の項目が3割、大学によっ
ては5割ずつという評価をしています。シリコンバレーでは理系を目指す生徒さ
んが多く、理系の競争率が非常に高いため早めの準備が必要ですが、普段の宿題
や勉強も忙しい生徒さんがそれ以外の活動に使える時間は限られています。こう
した点を踏まえて、
1)履修科目の選択と普段の成績の維持・向上
2) SAT・SATII(科目別テスト)・ACT・APテストの計画と準備
3)課外活動
4)ボランティア
5)夏休みの過ごし方
6)リーダーシップや自分の才能を発揮できる機会
を考慮し、効率よく最善の計画が立てられるように定期的な面談、セミナー、メール
やビデオカンファランスなどを通じてきめ細かくご指導致します。
1)履修学科の選択
大学が入学に際して必要と考える科目と高校を卒業するために必要な科目は、必ずし
も一致していないことがあります。この地区の高校では、カリフォルニア大学とカリ
フォルニア州立大学が必須とする履修科目(A-G)は必ず履修できますが、それは最
低必要限の範囲で、それを超えてどこまで学習の機会を求めたかが評価されます。特
に理数系を希望する場合には、生物、化学、物理の3教科を必須としている大学があ
る反面、1年に履修できるサイエンスは1教科のみとしている高校も多く、コンピュ
ータ・サイエンスなど需要度の高いクラスは抽選でしか履修できない場合もあるなど
、大学側が理想としている範囲をカバーできない場合も少なからずあります。そうし
た事情を踏まえて毎年の履修学科の選択を相談し、学校以外での履修の機会も模索し
ます。
2) SAT・SATII(科目別テスト)・ACT・APテストの計画と準備
SATとACTは毎年数回実施されます。再受験できるため、複数回の受験の各部門(英
語・数学・エッセー)の合計点を認める大学も多くあります(Super scoring)。現状
ではカリフォルニア大学とカリフォルニア州立大学はこれを認めていませんので、数
回受験しても1回の受験での最高合計点が評価の対象になります。SAT IIは科目別テ
ストで、生物、化学、数学、物理、歴史、外国語などがありますが、理系の場合は数
学のレベル2のテストと化学や物理などのテストが必須、または強く推奨されること
も多く、希望する大学の入学要件を早めに知って準備を進めなければなりません。こ
れには学校の勉強とは別に各テストに向けた「受験勉強」が必要なため、受験日の3
ヶ月ほど前から準備を進めるのが理想です。ACTとSATのどちらを受験しても構いま
せんし、両方を受験される方も少なからずあります。APテストは大学入学に必須では
ありませんが、学力評価の指針とされています。
3)課外活動
課外活動に積極的に参加しているかどうかは、大きな評価対象です。高校にはいろい
ろなクラブがありますので、学校のウェブサイトや学期初めのクラブ・デーなどで興
味のあるクラブを見つけてメンバーになってください。自分が将来やりたいと思って
いることに関連するクラブに所属し(Robotics, Future Business Leaders of America,
Science Bowlなど)継続していくと強みになります。地方・州・全米・国際といった各
レベルの競技会に出場していけるクラブもお薦めですが、そうした部活は時間を取ら
れますし、学校を休んで競技会に出かけなければならないこともあります。普段の勉
強との兼ね合いが難しくなるので、それを管理しながら最大限の効果をあげることを
目指して計画を立てます。部活を通じて、学校に対する貢献度を高く保っている生徒
さんは大学側の評価も高くなります。
音楽や他の習い事を続けていて高い技能を身につけている場合は、Art/music portfolio
を準備して大学側に提出できます。
4)ボランティア
ボランティア活動は、地域社会と接点があり、社会性を培っていることの証明となり
ます。ボランティアは地域の多様性に触れて、コミュニティや社会の問題などを考え
る機会にもなります。高校である程度のボランティア時間を必須としているところも
ありますが、大学側が求めているのはもっと長期にわたる社会奉仕です。一回限りの
ものから継続的なものまで、コミュニティーには多くのボランティアの機会があり、
異なる団体、異なる目的のボランティアを何種類か経験をすることが大切です。将来
の方向性や自分の興味に沿ったボランティア活動をすることで、知識や理解を深める
こともできます。夏休みに集中的に奉仕する、年間を通じて継続的に奉仕するなど、
無理のない範囲でできるように計画を立てて実行できるようにご指導致します。
5)夏休みの過ごし方
夏休みはおよそ8週間あります。この時間を利用して以下の活動を組み込めるように
計画してください。学年によって各活動の重要度や割合が変わって来ますが、特に11
年生が終わった夏休みは、将来の専攻分野に直接関係するような活動をして下さい。
SATやACT、来年度のAPクラスなどの準備
サマーキャンプやリサーチ
ボランティア活動
家族との時間(家族旅行など)
キャンプやリサーチは、短期のものから6週間程度の長いものまで、場所と内容も
異なるものが多くあります。費用も様々です。11月ぐらいから申し込みが始まる
ものもありますので、夏休みの予定は秋学期が少し落ち着いて来たところで、早
めに計画を立てるようにして下さい。先生の推薦状やエッセーなどが求められる
ものも多いです。ボランティア活動も研修を必須とするものがほとんどですので
、時間に余裕を持って申し込むことが大切です。ShareWorldでは、9月から11月
の間の面談で夏休みの予定を相談し、申し込みなどの準備を進めています。学年
が上の方になって来ますと、SATやAPの準備や専門性の高いサマーキャンプなど
で夏休みもとても忙しくなります。9年生、10年生の間にご家族での旅行など楽し
い思い出作りの時間をとって下さい。
6)リーダーシップや自分の才能を発揮できる機会
クラブやスポーツ、ボランティアなどでリーダーシップを取っていると、積極性、人
をまとめる力、時間配分のスキルなどが高く評価されます。企画力、実行力があり、
他の信頼を集めることができる生徒が求められます。一口にリーダーシップと言って
も、クラブの委員、チームのキャプテン、学校で下級生に勉強を教える、先生のアシ
スタントをする、小さな子供の夏休みの活動を引率するなど、いろいろな形のものが
あります。自分にあった形でリーダーシップを取って下さい。多くの人数をリードす
ると言うより、活動の内容と質が大切です。
ご質問があれば、[email protected]までメールでお問い合わせください。
– 将来の自分に対して確かなビジョンを持っていますか。
– 積極的に行動し、何かを起こすタイプですか 。
– 自分や周囲の人々により良い変化をもたらすことができますか 。
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